一枚の絵から始まった奇妙な出来事

これは私がまだ子供のころの話です。

ある日父が、一枚の絵を持って帰ってきました。なんでも露店で絵が売られていて、そこで気に入った絵があったので、買って来たと言う事だったのです。
父はその絵を、ダイニングに飾りました。この絵は、竹やぶの中に一つだけぼわっと明るい光の玉が浮かんでいる絵でした。

父は良い絵だと言いましたが、私と母は奇妙な絵としか思えなかったのです。それからしばらくして、私が家で一人でお留守番をしていた時に、初めて奇妙な事が起こりました。私が自室で遊んでいると、ダイニングの方で、ドーーン、という大きな音が聞こえたのです。

何事が起きたのかと思い私は、部屋を飛び出しダイニングの方へ行きました。しかし特に変わった様子はなく、私の気のせいかなと思い、自室に戻ったのです。
そしてまたしばらく遊んでいると、さっきと同じように、ダイニングの方から、ドーーン、という大きな音がまたしたのです。

さすがに二回目ともなると気持ち悪くなってしまい、今度は恐る恐るダイニングに行って見ました。ですがまた前回と同じように、何一つ変化は認められなかったのです。私は気持ち悪くなってしまい、自室に慌てて戻り、布団をかぶってしまいました。

その後父と母が帰って来てこの話をしたのですが、気のせいだと言われ、まともに取り合ってもらえなかったのです。しかしその後も、何故か私が家に一人でいる時に限って、このドーンという音がするようになってしまったのです。

あまり何度も変な事が続くので、私は一人で家にいるのが怖くなってしまい、親が家に居ない時は友達の家に行くなどして、家になるべくいないようにしました。

ところがその後、父や母が家に一人でいる時にも、ドーンという音がするようになったのです。それでやっと、父も母も私の言ったことが気のせいではないと言う事を分かってくれ、家族全員気持ち悪くなってしまったのです。

そこで私たち家族は、この音がする原因を突き止める事にしました。そしてよくよく考えてみた所、この音がするようになったのは、父がダイニングに絵を飾ってからだと言う事が判明したのです。

もともと母も私も、ダイニングの絵が気持ちの悪いと思っていたので、父に絵を処分してくれるように頼んだのです。父は一人反論しましたが、私と母の責めに負け、結局絵を処分する事にしました。

それからパタッと、ドーンという大きな音はしなくなったのです。これで奇妙な出来事は絵が原因だと断定されたので、変な絵を露店で買って来た父の事を、母と私で責め続けました。

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